青樹庵です。
親が子にそそぐ愛は、
洋の東西を問わず、万物を照らす太陽のように広く深いものです。
長く世間を見てきたわたしからすると、
「愛」というより「かかわり方」ですかね。
子供が自分の手元に居て目が届くうちは、
見える範囲で愛を注ぎ、
かかわりますが、
いったん子供が家を出て独立すると状況が一変します。
ここが重要!
動物を見るとよく判るでしょうが、
独立ということは、親の範囲内から出てしまったということなんですね。
特に男の子ははっきりしています。
生存本能として
人生を開拓する頭の中は未来でいっぱい。
すでに親は存在していないのです。
ぎゃくに、独立しても親に頼るようでは困るわけです。
親のほうは、
子供がいくつになっても変わらぬ愛をそそぎます。
子供から見ると、この「愛」がうざいのですね。
そこに大きなギャップが出てくるわけで、
親は (子供から見ると) 勝手に心配してかかわってくる。
だから、かかわるほど子供の気持ちは親から離れていく。
子供の気持ちが離れれば離れるほど親は子供を追いかけて消耗する。
親が50代くらいのうちが、この追いつ追われつが激しい。
まだ自分の子供だという希望を持っている。
それがいかに儚いものかと気付くのは最晩年になってからです。
50代くらいは、中途半端だから悩みも深い。
子供の気持ちを少しでも自分に引き寄せたいなら、
放っておくことです。
それよりも、
50代とは、晩年期のための用意をする年代です。
ここで方向性を誤まると、最晩年になって後悔することになる。
エネルギーを使う方向がまちがっていませんか。
青樹でした
欲望と執着
欲望と執着の追記
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親の思いと、子が親を思う意識の差
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